農業法人で自社のwebサイトを持っているところは、多くはありません。
その理由としては、契約栽培や市場取引など、B2B取引が主であある場合が多いからだと思います。
既存の農業法人のwebサイトの対象は取引先である企業向けで、住所や栽培品目、栽培方法、認証など取引に必要な情報が中心となっています。

B2B2Cでも、消費者に情報を

しかし、特色ある農産物や独自ブランド、特徴のある生産方法等で生産している法人の場合は、B2B2Cのビジネスであったとしても、エンドユーザーに出来るだけ丁寧な情報を提供することや、ブランドイメージを伝える努力は必要だと思います。
なぜなら、一般消費者の農産物の購買力が低下している今、農産物を売ることがとても難しくなっている、消費者の商品の選び方も変化しているからです。

商品のストーリーが知りたい

例えば、店頭でブランド名や独自ブランドの商品を買って、美味しかったとか、印象深かったら、消費者が「これは、誰がどういうところでつくっているのだろう?」と知りたくなり、調べるのは今の消費者にとって自然な流れです。
そのサイトに、取引先だけでなく消費者向けの情報もあったら、その消費者は、納得したり、共感して、そのブランドのファンになる確率が上がります。
 (もちろん、別々のサイトを作るという手もあります。)

エンドユーザーと繋がるために

今回、webサイトのコンテンツ作りや撮影などに関わった「アメーラトマト」もほぼ市場経由で販売されているトマトです。
今回のリニューアルでは、エンドユーザーである消費者に、アメーラの事をより知っていただくことを目的にリニューアルしました。
http://www.amela.jp/

「共感」してもらえるコンテンツ作り

高糖度トマトのマーケットは、年々レッドオーシャン化しています。
アメーラは現在トップブランドですが、店先で美味しいトマトが溢れているなかで、もっとアメーラを選んでいただくためには、一層の努力と工夫が必要です。
今回は、自分達の取組みや想いをどう整理して、お伝えすればよいのかというコンテンツ作りをお手伝いさせていただきました。
また、サイトの顔ともいえるトップページの写真のイメージ作りや構図なども提案しました。
消費者は、味や価格だけでなく、商品の理念や背景などに共感して購買します。消費者が「共感」できるようなコンテンツ作りをすることが最も重要で難しいところです。

女性目線で製作することが重要

生産者は男性が殆どで、消費者は女性が殆ど。ここに常にギャップがあります。
また、生産者の立場で重要であることと、消費者が知りたいことは違います。
自分達にとっては当たり前でも、消費者に誤解を招きやすい表現や伝え方などもあります。
消費者である女性に、ビビっとくるような言葉選びが大切です。
また農業のことがわかっていないと、わかりやすく説明するということもできません。
このギャップを埋めていく作業は、私のような生産側のことも消費者側のこともわかっている人間が得意なところです。

レシピ集は弊社で開発
http://www.amela.jp/recipe/

女性チーム

今回のリニューアルは、サンファーマーズ様の「女性目線を大切にしたい」という考えから、サイト制作も女性の方々で、女性チームで仕事をさせていただきました。このような取り組みは、農産物のマーケティングにおいて、これからの新しい流れを作っていけるのではないかと信じています。