コストや手間をかけて展示会に出展して、パンフレットを配り、試食を出して、どうにか終わったけれど、残ったのは名刺の山だけで、商談にはなかなかつながらなかった。。。
よく聞く話ですが、そのような結果にならないためには、今までのやり方を変える必要があります。

ゴールを明確にして成果を共有する

2019年8月21~22日にビックサイトで開催された「アグリエキスポ2019」に
出展した(株)サンファーマーズ《アメーラトマト》のコンサルティングをしました。販促活動の一環として単独で展示会に出展して2年目。昨年よりも、出展目的に対して、具体的に見える形で結果が産まれたこと、それをブースに立っていたスタッフが肌で感じて皆で共有できたことが大きな成果です。今後のマーケティング戦略に繫がる一歩を踏み出せたと思います。

試食とパンフレットを配ればよいのか?

認知度向上、販路拡大・・・ 展示会の出展目的は各社様々だと思います。
会場には幅広い属性の来場者が来場します。そのような状況で、足を止めてもらうにはどうすればよいのでしょう。目的に応じて細かく戦略を考える必要があります。

きめ細かい準備が必要

今回は、ギフト商材の展開に向けて、ニーズを具体的に探りたいという目的があったので、サンプル商材を出して、ヒアリング形式でアンケートを取りました。
アンケートの設計、ヒアリングの仕方、サンプルの展示の仕方、動線など、お客様にこちらの聞きたいことを拾ったり、ブースに立ち寄っていただくためには、きめ細かい準備が必要になってきます。

丁寧なヒアリングを心がけて

自分達でどこまでやるか、何をアウトソーシングするのか、今後のことも見据えて、事前に数回にわたり打合せをしました。
ディスプレイや看板などは、ブランドイメージを展示ブースで表現するツールなのでとても重要です。アメーラは特にブランドが確立されている商品なので、それを壊さないように、ブランドハーモニーを大切にして考えています。

やりっぱなしにしない事後のアクションが重要

来場者に対して、終了後にメールを送付するケースが良く見受けられます。そこで、来場御礼だけでなく、そこで一歩踏み込んだ具体的な情報や提案などを盛り込んだり、逆にヒアリングすることが次に繋がります。
また、内部的に、反省点や課題などの洗い出しをして、共有することがとても重要です。目的に対して取り組んだ具体的なポイントについて、関与者が忘れないうちにきちんとヒアリングして、共有することを心がけるようにしていただいています。

展示会も多様で、状況は毎年変化する

農産物ビジネスが多様になり、農業系の展示会は増加傾向にあります。しかし、近年の農業系展示会は、IT系やスマート農業、資材など多岐にわたっているのが特徴です。また、農産物にフォーカスしていても、運営母体の募集の方法やルートにより出展者傾向のカラーが出ます。今後どのような展示会にでるのがよいのか、来場者の傾向を見ながら、フィットする展示会にでることも重要です。色々な農業系展示会を見ている立場から、提案もさせていただいます。
また、今回の展示会では、昨年まで多かった業種の人々が減少しているのに気がづきました。その業種の人達が、この展示会に興味を示さなくなっているということです。その現状をどう分析するか、自分達への影響はどうなのか、その点もマーケティングの今後の課題として考えていかなければならないと思います。

伴走型コンサルタントだからできること

コンサルタントでも、いろいろなスタイルがあります。課題解決の提案をするだけで終わっても、実際の現場はそれをどう具現化すればいいのか、わからないというケースが多いと思います。一つの課題をクリアするには、ヒントだけでなく、それをどうやれば実現できるのか、一緒に現場で帆走するコンサルティングをすることが、課題解決と私は考えています。
人も組織も行動変容をどう促すかです。腑に落ちないと本当には変わっていきません。腑に落ちるようにするための状況を創り出したり、一緒に考えたり、サポートすることがコンサルティングなのではないかと考えています。